月額3,900円でいたれりつくせりのAmazonプライムによるビデオ配信や、月額980円で聴きたい放題のApple Music。
ほかにもAWAやLINE Musicなどの「定額配信サービス」が、最近どんどん増えてきています。
僕も早速利用してみていますが、無限とも思えるコンテンツの量に圧倒されています。
Apple Musicは、昔よく聞いていたJポップや、ずっと聴きたかったJazzの名盤などを探して聴きました。
Amazonのプライム・ビデオでは、もう一度観たいと思っていた映画を見ることができました。
それがたった数百円や、これまで利用していたサービスの「おまけ」で使えるようになったのです。
AppleやAmazonなどの巨大企業でなければなかなかできないことで、やはりすごいなと思います。
テレビやラジオは無料だったけど
テレビやラジオしかなかった時代から、随分価値観が変わってしまいました。
機器さえあればいつでも、いくらでも観聴きできるという意味では似ているかもしれません。
でも、テレビやラジオの場合、視聴者はその時間に流れているものの中から選ぶことしかできません。
コンテンツの選択権は放送する側にあるのです。
しかし現在のオンデマンドサービスは大きく考え方が異なります。
無数にあるコンテンツを定額で利用できることに加えて、好きなコンテンツを好きな時間にいくらでも手に入れることができるのです。
コンテンツの価値とは
ユーザーは、供給される凄まじい量のコンテンツ中から、好きなものを選んで好きなだけ消費していきます。
CDやDVDのころにあった、製造や在庫、販売などの物理的な制約がなくなったことによって、コンテンツもすごい勢いで増えまくっています。
Youtubeに代表される「無料コンテンツ」の存在も大きいです。
実際に見るユーザーは無料で楽しめるけど、広告で稼ぐというのは、実はテレビやラジオと同じビジネスモデルです。
しかしコンテンツを自分で選んで見ることができるのが大きく違うところです。
そうして大量に創りだされたコンテンツは、定額サービスによって大量に消費されていくようになりました。
1つ1つの利益が小さくなりすぎて、巨大企業のサービスの一部としかみなされなくなった結果が、定額化だと思っています。
こうなってしまうと、もはやそこにあるコンテンツの価値は平準化されてしまって、消費者はどれも「月額○○○円の中の1つ」くらいにしか感じなくなってしまうのでしょうか。
コンテンツビジネスの考え方を変える必要がある
このように複雑に形を変えていくコンテンツ業界は、さらに変化していくでしょう。
CD1曲○○円という時代から、フリーで何でも聴ける時代へ。
そして今度はサービスの一部へ。
音楽家やクリエイターとしては、発想の転換が必要な時期にきているのかもしれません。
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