僕の友人や知人が多く所属する吹奏楽団、ハーツ・ウインズさんから依頼を受けて、初めてカメラマンとして演奏会にフル参加してきました。
身内からの依頼とはいえ、写真撮影の仕事は初めて。
緊張しつつも、これまで学んできたカメラワークを総動員して、1日で1200枚撮ってきました。(連写なし。さすがに初めての枚数でした。)
撮影をすすめる中で様々な気付きもあり、とても勉強になった1日でした。
今回学んだ、コンサートホールで写真撮影するときに気をつけたいことをまとめてみました。
※演奏中の写真はぼかしを入れてあります。
コンサートホールで写真撮影するときに気をつけたいこと
今回演奏会が行われた会場は、府中の森芸術劇場ウィーンホール。
定員約500名、シューボックス型の中規模なコンサートホールです。
コンサートホールとしては、スタンダードな作りで響きがよく、使いやすいホールという印象です。
1.撮影位置と構図を事前に考える
クラシックコンサートでの撮影は、どうしても撮影位置と構図が限られてしまいます。
演奏の妨げにならないよう、目立たないように撮影する必要があるからです。
事前に演奏中に動けるポイントをチェックしておいて、移動は曲間で素早く行いましょう。
今回の演奏会・ホールでの撮影ポイントは、「客席最後列の全体」と、「客席中央通路両端扉の前」、「ステージ両端扉の覗き窓」でした。(下図の赤く囲んだところ)
(座席図は府中の森芸術劇場公式サイトよりお借りしました)
これらの位置から狙える構図を事前に考えてから、撮影に望む必要があります。
リハーサル時は比較的動きやすいので、撮影場所の確認には最適なタイミングです。
2.撮影に必要なレンズを用意する
標準レンズと望遠レンズが1本ずつあれば撮れます。
単焦点でも大丈夫ですが、どうしても撮影ポイントが絞られてしまうので、ズームレンズが便利です。
広角側は24mm(35mm換算)の画角があれば、会場全体を写すことができます。
望遠側は300mm(35mm換算)の画角で必要十分に感じました。
ということは、よくあるダブルズームキットに入っている2本のレンズがあれば、画質はともかく「撮りたい画角で撮る」ことに関しては問題なさそうです。
※大きなホールでは、当然それ以上の望遠があったほうがよいです。

客席最後列より、24mm(35mm換算)にて撮影

ステージ下手側扉覗き窓より、300mm(35mm換算)にて撮影
3.シャッター音を消す

OM-D E-M5 MarkIIは、ハートマーク付きが電子シャッターモード。
一眼カメラ(ミラーレス含む)はシャッター音が鳴る「メカシャッター」を採用したものが多いです。
いわゆる物理的なシャッターがついていて、カシャッと音がするやつです。
最近は音の小さいメカシャッターもありますが、コンサート中に音が出るのはあまりよくありません。
とても静かで美しいフレーズのところで「カシャッ」とかいうと気まずいでしょう。
できれば音のしない「電子シャッター」に切り替えておきましょう。(設定方法はカメラのマニュアルを参照)
4.シャッタースピード優先モードを使う

OLYMPUSは「S」がシャッタースピード優先モード。
コンサートホールでの撮影は絞りや露出も難しいですが、やはり優先したいのはシャッタースピードです。
演奏者は基本的に静止してくれないので、シャッタースピードを下げてしまうと「ぶれた」写真になってしまうからです。
今回は1/60秒を基本として、ISOオート、手動露出補正で撮影しました。
それ以上遅く(1/40とか)すると、特に指揮者がぶれてしまってよくない結果になりました
明るさの足りない写真は、後で補正して明るくすることも一応できます。
しかし、「ぶれた」写真は補正のしようがないので、ボツになってしまいます。
それを防ぐには、「シャッタースピード優先モード」などのシャッタースピードを指定できるモードを使いましょう。
まとめ
今回ご紹介したことは、僕がこれまで趣味で写真を撮ってきた中で学んできたことがベースになっています。
そして実際にコンサートで撮影してみると、色々なことがわかりました。
やはり実践に勝るものはないということですね。
とにかくやってみて、たくさん失敗写真も撮りながら(デジタルの利点)試行錯誤してみることが一番だと思います。
一眼カメラなどを使って、コンサートの写真撮影をしたい方の参考になれば嬉しいです!
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