ブックレビュー◆大内孝夫『「音大卒」は武器になる』

今回ご紹介する『「音大卒」は武器になる』という本は、

音大を卒業して、演奏一本ではない生き方をする人

のための本です。

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少し前にFacebook上の音大関係者で少し話題になっていて、気になったので買ってみました。

音大卒で、現在一般企業などに勤めている方などは、このタイトルに釣られるかもしれませんね。

いわゆる「音大生用の就活本」なのですが、武蔵野音楽大学の就職課に努めていらっしゃるキャリアカウンセラーの方が書かれている本で、内容はかなりわかりやすいです。

 

音大卒業後、どう生きるか

 

を考えなければならないときに、手にとってみると、ガイドとして使えると思います。

音大に在学中や卒業生の方、音大に興味のある方などに、幅広くオススメできます。

演奏を続けたいと思っている人でも、たくさんの可能性があるということを知っておく意味で、読んでみることをオススメします。

「音大卒」という看板

音楽大学を卒業し、音楽で生計を立てて生きていく。

そんなことができる人は、あまり多くありません。

わたしも音楽で食っていくことを選ばなかったうちの一人です。

今でこそなんとかITの世界で職にありつけ、音楽ともうまく向きあえるようになりましたが、大学卒業したての頃はこの

「音大卒」

という看板に非常に苦労した経験があります。

 

就職の面接の時には

「音大で学んだことって何だろう?」「自分に何ができるだろう?」と繰り返し自問し

「どうして音楽業界を選ばなかったんですか?」の質問に対しての答えに困っていました。

そんな悩みに対する本書のアドバイスをかんたんにまとめると

音大という忙しい厳しく環境だからこそ養われるポテンシャル

をアピールせよ、とのことです。

音大生は他学部生の様子がわかりにくいので想像がしづらいかもしれませんが、レッスンやステージなどでの経験は、社会生活でも本当に役にたつと思います。

 

しかし、新卒の機会を逃してしまうとこの本に書いてあるようなポテンシャルだけをアピールしただけでは採用されません。

中途採用の場合は実際の業務に関連した実績やスキルを求められるからです。

わたしは中途採用面接の時は「文化的な趣味」という位置づけにして、自分に興味を持ってもらう話題のひとつにしていました。

音大の就活本として、オススメ!

この本では、「音大生が陥りやすい罠」やフリーになったときの税金の話など、音大生が知りたい情報がわかりやすく説明されています。

音楽を続けていきたいと思っている人にとっても、なるほど、と思える内容がたくさん入っています。

自身の生き方を客観的に見る、よい機会になると思いますので、興味のある方はぜひ読んでみてください!

 

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