クラリネットを始め、リード楽器奏者にとって、リードの良し悪しは、歌い手の喉の調子にも通じるほどの影響があります。
リードの調子が悪いと、思ったように音がならない、音がこもる、ミスが出るなど、散々な結果になることすらあります。
そのため、リード楽器奏者はいつも
「いいリードがない(泣)」
と悩んでいるものです。
それもそのはず、リードは生きている植物(葦)が素材なので、
・個体の状態が一定ではない。
・個体差が激しい。
という特徴があって、その管理はプロでも頭を悩ませると言います。
プロで活躍する方々の方法を見ていても、みなさん管理方法はバラバラ。
何かしら「流派のような」ものはあるにせよ、人それぞれ思い思いの方法で管理しているように思えます。
■わたしがロジックで考えてみたリード管理
わたしは、学生時代の経験を活かしつつ、できるだけロジックで解決に近づけようと考えて、以下のようなポイントで管理をしています。
大前提として、
リードの状態は不安定である
を踏まえておきます。
リードは葦という植物を切削して作られたもので、加工品とはいえ生の植物なので、湿度や温度などによって常に状態が変化します。
それによって、演奏する側が感じ取る感覚も変わってしまいます。
ですので、まずはリードの状態をできるだけ一定に保つ方法を考えていきます。
1.箱に開封日を書いて管理する
専用のリードケースを使われる方もいらっしゃいますが、そのリードをどのくらい使ったのかがわかりにくくなってしまいます。(個別にリードに日付を書いていれば別ですが)
あまり長期間使うと芯がヘタってしまうので、わたしは箱に開封日を書いて、買った箱のまま管理しています。
「開封日」という記号を与えることによって、管理するラベルを張っている感じです。
2.リードに鉛筆などでマーキングする
似たような見た目の個々のリードを便りなしに区別するのは結構大変です。
「このリードはどんな個性か」を区別するために、わたしはリードのおしりの部分に「|」と「☓」を書いています。
※これは個人的に考えた記号(書きやすいから)なので、何でもいいです。
書く位置は、左が「抵抗感がある、厚い」、右が「抵抗感がない、薄い」です。
「|」マークは、ちょっとつらいけど、吹けないことはない。
「☓」マークは、詰まったりして全然吹けない、です。
たとえば、右に「☓」は「薄くて詰まって吹けない」というマークになります。
何も書かないものは「ニュートラル、苦労せず吹ける」です。
新しいリードの箱を開けるときは、2箱くらいをいっぺんに開けて、一気にマーキングしていきます。
使っているうちに印象が変わるケースもありますが、「開けた時にどう感じたか?」を記録しているということは、リードに対する1つのブレない判断基準になるので、使いやすいと思います。
リードのおしりに書くことも、「箱で管理している場合に見やすい」という理由があります。
3.開封後すぐは一度に長時間吹かない
一般的にもよく言われることですが、開けたばかりの新しいリードは、よく鳴りますが、状態が不安定で変わりやすいです。
そのタイミングで、思いっきり練習に使ってしまうと、振動と水分で一気に消耗してしまいます。
開けてしばらくは、こまめにローテーションして使いましょう。(iPhoneでタイマーをセットするのがオススメ!)
開封日と、マーキングを利用して注意深く観察していると、だんだんとリードの状態が安定してくるのがわかると思います。
4.湿度管理の道具を使う
現在は、保管時のリードの湿度を一定に保つ道具があります。
「ヴァイタライザー」という、湿度管理の小袋を、箱に入ったリードと一緒に、Ziplockに入れて管理しています。
特に冬場などは、乾いてカラッカラになったりしなくなったので、重宝しています。
(夏場はカビに注意!)
■正解はないけれど、今のところこんな感じ
わたしは現在(練習はしてますが)演奏活動をあまりしていないのですが、定期的に活動していた頃も、この方法で比較的安定したリード選びができていました。
もちろん、もっといい方法がたくさんあると思いますし、むしろあったら教えて欲しいくらいです!笑
もっとこうしたほうがいいよ、とか、ご意見お待ちしております。
上の方法はわたしが考えたので、いくらでもパクってOKです。(自己責任でお願いします♪)
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