家で楽器練習をしたいので、防音室を検討しています。
なぜ防音室を検討するに至ったかについては、以下の記事をごらんください。
この記事では、実際に防音室を見てきたので、レポートをお届けしたいと思います!
続編はこちらです。
その2「防音室の快適性」|Notes of Life
その3「防音室にかかる費用」|Notes of Life
所感は期待通りの性能、そして意外と広い
訪れたのは、ヤマハ銀座店さん。
さっそく防音室に入ってあちこち写真撮影(笑)していると、販売担当さんが現れたので、率直な質問をガンガンぶつけてみました。
僕が本気で検討しているのがわかったのか、販売担当さんもかなり気合をいれて説明してくれましたよ。
まずは部屋に入ってみた所感から。
ヤマハ銀座店さんに置いてあったボックスタイプは1.5畳。
僕が導入を検討しているサイズでもあります。
思ったより広くて、手を一杯に伸ばせるくらいの奥行きがあります。
照明や壁を含めて明るい室内で、とても印象が良かったです。
机やら何やらごちゃごちゃ入れる予定ですが、
「これくらいなら閉塞感は感じないかな」
という感じ。
防音性能は期待通りで、扉をしっかり閉めると、外の音が全然聞こえなくなります。
壁の材質はMDF(集積材)を使っていて、厚さは約5cm。
MDFはスピーカーや家具などによく使われていますよね。
扉も重量感があって、学校で使っていた防音室を彷彿とさせます。
思ったよりもよさそうだな~、と思っていたところで、販売担当さんが登場。
目指す防音性能は「人の話し声」
ここからは、販売員さんが熱く語ってくださった内容を交えて。
ヤマハの防音室「アビテックス」が防音性能の基準にしているのは、「人の話し声」なんだそうです。
その理由は
普通の家なら「話し声が隣の部屋に聞こえない」程度の防音性能があるから
とのこと。
であれば、確かに防音室にそれ以上の防音性能は必要ないので、理にかなっていると言えます。
なるほど~。
あ、24時間練習したい人は防音性能上げてくださいね。
空気音を防ぐのが主な目的
音には空気音と固体音の2種類があって、それぞれ音の伝わり方が違います。
「空気音」は、声や楽器の音など、空気を伝わる音。
「固体音」は、足音や扉の開閉音など、物体を伝わる音。
楽器演奏などで問題になりやすいのは空気音で、アビテックスはこれを減衰させることを目的としています。
対して固体音は、直接振動が伝わってしまうタイプの音で、これを防音室で防ぐのは少し難しいそうです。
そういえば、防音室に入って中を撮影していたとき、扉をノックされた音ははっきり聞こえました。
僕が見たボックスタイプは床に直接面が触れているので、階下への固体音に対してはあまり効果はないようです。
それでもピアノやドラムなどの大型楽器でなければ、「空気音を防ぐ」普通の防音室で、十分効果があるとのことです。
ピアノを入れるような2畳以上ある大型のタイプは、浮き床式(床下に空間がある)になっていて、固体音もある程度軽減できるような構造になっています。
楽器ごとに必要な遮音性能が違う
では、実際にクラリネットを練習するのに必要な防音性能はどれくらいなんでしょうか。
アビテックスは、防音性能によってDr-30、Dr-35、Dr-40の3種類があります。
(数字が大きいほど防音性能が上、金額も上)
クラリネットはDr-35で十分な防音性能を得られる(=話し声クラスに軽減できる)ようです。
クラリネットは管体が木製なので振動の波形が柔らかく、一番音を防ぎやすいタイプの楽器なんだそうです。(Dr-30でもいいかも、とおっしゃってました)
フルートやヴァイオリンは高音が抜けやすくなってくるのでDr-35、テナーサックスになると音圧も音の高さも変わって性質が変わってくるのでDr-40じゃないと厳しいかな~という感じでした。
このへんの楽器は固定音も発生しないので、階下への音もさほど気にしなくてよいとのこと。
一番厳しいのはドラムで、破裂音や固体音がでるので、音漏れを防ぐのが難しいようです。
24時間叩きたいという人が、数百万円かけて自宅の地下に防音室を埋めたりするような施工をしたこともあったとか。
みんな何とかして楽器がやりたいんですね・・・。
防音も「知ること」から始まる
そもそも「防音とは何か」ということから、自分に必要な防音室の性能がわかりました。
音の性質を理解することも、防音を考えるには必要なんですね。
次回は、「防音室の快適性」です!
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