演奏家にならなかった僕が演奏する理由

先日の勝間塾月例会は、課題として自己紹介動画の作成に挑戦しました。

各々が作った自己紹介動画はセミナー会場でも放映され、とてもよい刺激になりました。

 

そして僕個人としては、この日、もうひとつ挑戦を試みていました。

自分のポケットの中でのちいさな挑戦でしたが、僕にとってはとても大きな意味のある、貴重な経験になりました。

挑戦を続けることの大切さと、その刺激の大きさを再認識することになりました。

そんなプチドキュメンタリー。

10年ぶりのソロステージ

勝間塾の月例会では、いつも幹事メンバーの一人として、お店の手配や企画、集金などの運営を行っています。

今回はクリスマスも近いということで、幹事として華やかな会にしたいという想いがありました。

そこで、幹事メンバーでのチャットの中で、僕が余興で演奏する案を出してみました。

せっかく演奏できるので、パーティに華を添えるために貢献したいと思ったのです。

ちょうど、「社会音楽家プロジェクト」の演奏会で感化されていたからかもしれません。

 

自分から勢いで言ったものの、突然ソロで演奏する機会が舞い込んできました。

団体の一員としては数年前から少しずつ活動しているものの、人前でソロで演奏するのは大学卒業した年以来なので、約10年ぶりです。

さあどうしよう、ひょんなことから「クラリネット奏者 Yasunori」の復活です。

「今できること」の最高を目指して

実際に演奏を実現させるためには、考えたりやらなければいけないことがたくさんありました。

クラリネットは単音楽器なので(ひとりでは単調になるので)、ピアノなどの伴奏が要ります。

楽譜は伴奏CD付きの「かんたんでもそれなりに聞こえる」ように編曲された楽譜があるので、そのシリーズからクリスマスの雰囲気に合いそうなものを2曲選びました。

伴奏をお願いする予定もダメになってしまったので、ポータブルスピーカーを使って伴奏CDのカラオケを流すことにしました。

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練習はいつものようにカラオケボックスです。

当日までは2週間、土日のみの練習なので、集中して練習しました。

曲は「技術的に」は簡単なので初見程度でできますが、僕はクラシック畑なので、ポップスの雰囲気がなかなか出せずに苦労しました。

練習を録音したものを聴きながら、満足な演奏ができない悔しさを感じながら、自分ではどんな表現ができるのかを考えました。

ワクワク感と不安が入り混じって、変な気分で過ごした2週間でした。

やってみなければわからない

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実際に演奏してみると、想像以上にワイワイガヤガヤが大きくて、伴奏が聴こえないというハプニングが発生。

休みが少ない曲なので、少しの合間なんとかボリュームを上げたもののあまり変わらず、結局ほとんど伴奏が聞こえない状態で吹くことになってしまいました。

楽譜を追いかけつつ、伴奏を耳で拾いながら、10年ぶりのステージを楽しむ余裕もなく、非常にタフなステージになりました。

あっという間に終わると思ったら、トラブルがあったおかげで緊張も吹っ飛んで、とても長い10分に感じました。

中途半端な演奏になってしまったようですごく申し訳ないし、すごく疲れたし、反省もしきれないほどたくさんあるけど、それでも、やってよかった、楽しかった。

僕が演奏を続ける理由

ほんの数年前までは、楽器をやめていて、音楽すらも遠ざけていました。

それが吹奏楽やアンサンブルから少しずつ再開して、一人で演奏するところまでできました。

本職の方やかつての自分と比べてしまうと、恥さらしのような演奏しかできませんが、それでも僕はまた挑戦したかった。

それが僕のアイデンティティでもあるし、一度諦めた、「音楽で表現する」ことにもう一度挑戦する姿をみんなに見て欲しいと思うからです。

同じように音楽をやめてしまった人にも、こんな風に必死に頑張っている人がいる、というのを知ってほしいからです。

音楽の可能性を信じているからこそ、それを体現できる自分でありたいと思うからです。

 

演奏した後、たくさんの人に感謝されました。

 

 

「生演奏を初めて聴いて鳥肌が立った。」

「素敵な演奏でした、ありがとう。」

 

 

聴いてくれる人がいるから、僕はまた楽器を持ってステージに立ちたい。

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