Clair Ami(クレール・アミ)の第3回演奏会に行って来ました。
今回お誘いいただいたのは、演奏会の出演者でクラリネット奏者の平田彩圭さん。
平田さんは、わたしが楽器の調整をお願いしている工房で働いているのですが、なんと香川出身で、しかもわたしの父の弟子だったという、偶然の面白い縁で繋がりました。笑
みなさん大学を卒業して間もない若手演奏家ばかりですが、難曲を見事に聴かせてくれた演奏会でした。
■Clair Ami(クレール・アミ)第3回演奏会 プログラム
モーツァルト/ピアノ四重奏曲第1番
シューマン/ピアノ三重奏曲第1番
ブラームス/クラリネット五重奏曲
演奏:Clair Ami(クレール・アミ)
矢沢まどか・金澤彩香(ヴァイオリン)/伊東杏子(ヴィオラ)
浅井智佳子(チェロ)/平田彩圭(クラリネット)/大田敦子(ピアノ)
■室内楽というジャンルの難しさ
室内楽の演奏会というのは、演奏者が少なく(2~6人くらい)、100~200人程度の小規模なホールで行われることが多いです。
加えて指揮者もいないので、演奏者それぞれの技術と音楽性がダイレクトに観客に伝わります。
聴く方は音楽を身近に体感できる距離感が魅力的で、演奏者側は力量を試される難しさがあります。
今回のホール、ティアラこうとうの小ホールは140席ほどの小さなホールですが、お客さんが入った状態では残響がほとんどなく、ごまかしが効きません。
そんな中でも、2時間超のプログラムをこなし、メインのブラームスもしっかりとした演奏を聴かせてくれました。
ブラームスのクラリネット五重奏曲といえば、とても内省的で情感あふれるクラリネット奏者憧れの曲ですが、平田さんの柔らかく包み込むような音色がブラームスによく合っていて、とても素敵でした。
平田さんはオーケストラの客演などでも活躍されているようで、今後の活動がとても楽しみです!
ヴァイオリンの矢沢さんも2曲目のシューマンからの登場でしたが、弾き始めた瞬間に「うまい!」と思わせるほどでした。
若手演奏家の可能性を間近に感じられる、このような演奏会はやはり楽しいです。
■今後の活動が楽しみです!
そんな中でもすこし残念に感じたのが、緊張のせいか全体的に演奏者の表情が硬く、動きが少なかったこと。
オーケストラや吹奏楽は演奏者が動きや表情でアピールすることは少ないのですが、室内楽をほとんど不動で表情も硬いままだと、演奏が上手くても飽きやすく感じてしまいます。
若手演奏家だけにまだまだ演奏もこれからのところもありますが、聴きに来た人への見せ方なども追求すると、さらによくなっていくと思います。
みなさんの今後の活躍に期待に胸をふくらませながら、会場を後にしました。
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