あなたは自分の声や話し方について、客観的に考えたことがありますか?
仕事だけでなく、生活をしていると、話すということをしないことはありません。
人に説明をして理解してもらったり、説得をしたり、楽しんでもらったり、様々な場面がありますが、これまで特別に訓練をしたことはありませんでした。
最近楽器練習でビデオを使いはじめてから、(合間でコメントを入れたりしているので)自分の話す言葉を録画して見ることが増えました。
カメラに向かって話すのは単調になってしまって意外と難しく、話し方の訓練もしてみたいな~と思っていました。
そんなときに、たまたまこの本をKindleのセールで見かけたので、購入してさっそく読んでみました。
実用的な内容でわかりやすく、面白かったです。オススメです!
■場面によって必要な「声」は違う
この本は、最初に声をジャンルわけをして、それに沿ったかたちでわかりやすく解説しています。
これを読んでいけば、「自分に必要なのはどのような声か」をざっくりと知ることができます。
さらにその訓練方法なども解説もあるので、さっそく明日から役に立つような本の内容になっています。
■ケーススタディが充実していてわかりやすかった
わかりやすい例で言うと、「陽の声」と「陰の声」というのがあります。
「陽の声」は明るく含みがなく、語尾が上がっていて、相手を乗せることができる。選挙うぐいすやアニメ声優など。
「陰の声」は深みがあって、語尾が下がっていて、相手を引きつけることができる。中森明菜さんや森本レオさんなど。
「陰の声」をもつ森本レオさんがツアーコンダクターをやるとどうなるでしょうか。
きっとトイレ休憩でバスから降りたツアー客が何人も集合時間に遅れてしまいます。
それは森本レオさんのもつ「陰の声」は、押し付けるところがなく、何でも許してくれそうな抱擁感を感じさせるからです。
このような場合に必要なのは「陽の声」を持つ人で、かつ、明瞭な発音で聞く人を引っ張っていく「リーダーの声」が求められます。
「陽の声」を出すには、口角を上げて、テンションを高くする必要があるので、以下のような訓練をするとよいです。
・言葉を明瞭に、母音をはっきり発声する。
・大きく行きを吸い込んで、遠くに飛ばすイメージ。
・急におもいっきりお腹が痛くなるまでわらうなど、テンションを上げる練習をする。
本にはもっと具体的に書いていて、かなり実用的な内容になっています。
■声=キャラクターという視点
この本を読むと、「声」がその人の「キャラクター」を作って、それが周りの人に影響しているということに、改めて気付かされます。
・なぜ、あの人のいうことは信用してしまうのか?(そしてだまされる)
・なぜ、あの人の声を聞くと、落ち着けるのか?(何でも話せてしまう)
そんな疑問を、「声」という視点から分析ができるようになっています。
人は声を通じてその人となりを判別して、反応してしまうものなのです。
すなわち、わたしたちが「声」を使い分けることで、相手から望む結果を返してもらうということができるようになるということです。
声は変えられないと思う方が多いと思いますが、演じる練習をすること、ほんの少しのポイントを気をつけることで驚くほど効果があるという事例が、この本には紹介されています。
■ヴォイストレーニングのケーススタディ本です
この本の著者、高山さんはヴォイストレーナーとして活躍されている方です。
実体験に基づいた具体例が多くて、とてもわかりやすい内容でした。
「声」のもつ影響力の強さを知ることができますし、自分の声を望むものに変えることができるということもわかります。
どのような意識で話をすればよいか、そのために必要な練習方法を知ることができます。
今日さっそく、職場で試してみたのですが、自分でも印象が変わったのがわかるほどなので、なかなか面白いです。
自分の求められている、求めているものにより近づけるような「声」に挑戦してみたいと思います。
「エエ声」目指してがんばります!笑
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