ああ、はやくこの感動を書き留めたい!
興奮冷めやらぬまま、急いで帰宅して書き始めました。
それほどまでに、今回の定期は素晴らしく、会場もとても盛り上がりました。
今シーズン3回目になった、東京フィルハーモニー交響楽団、東京オペラシティ定期。
今回のプログラムは、シューマンとブラームスの交響曲2番という、『ドイツロマン派W2番プログラム』。
指揮の大植英次さんは、昨年東フィルの世界ツアーで指揮をしていた方です。
世界ツアーも成功したとのことで、東フィルとの関係もとても良いだろうと推測できます。
加えて、わたしにとってはブラームスの2番は、大学4年のオーケストラ定期で演奏した思い出の曲です。
先日母校のオーケストラ定期を聴いたこともあって、この組み合わせは偶然ではないものを感じていました。
そんな、特別な想いを勝手に抱きつつ、会場へと足を運びました。
■第86回東京オペラシティ定期 プログラム
指揮 : 大植 英次
シューマン / 交響曲第2番 ハ長調 作品61
ブラームス / 交響曲第2番 ニ長調 作品73
■演奏会の感想など
冒頭でも紹介した大植英次さんは、サイトウ・キネン・オーケストラで知られる斎藤秀雄氏のお弟子さん。
小澤征爾さんに招かれて渡米、レナード・バーンスタインの助手をつとめていらっしゃいました。
その後世界中で活躍され、2003年から2012年まで大阪フィルハーモニー交響楽団音楽監督をされていました。
噂には聴いていましたが、1曲めのシューマンが始まってすぐに、その熱意溢れる指揮姿に引き込まれました。
時にはオケに飛び込みそうなくらいに、ダイナミックで熱のこもった指揮をされる方です。
オケもそれに引っ張られるように、力強く、しかししなやかさもある表情豊かなシューマンを聴かせてくれました。
3楽章の哀愁と憧れのコントラストも見事でしっとりと聴かせたあと、4楽章になると希望にあふれた壮大なフィナーレに会場全体が包み込まれました。
終わった瞬間、もう終演でもおかしくないくらいに会場に大喝采がおこりました。
大植さんは、その指揮姿も合わせて、観客を引きつけるのが上手い人なんだなと感じました。
後半のブラームスが始まってすぐに、わたしの脳内には当時の様子が思い出されました。
ここでクラリネットが・・・ホルンが・・・弦が・・・といった具合で、脳内再生余裕でした。
ブラームスが交響曲1番を完成させた重圧から開放され、あっという間に完成させたというこの曲は、明るく喜びに溢れていて、聴いていると優しく幸せな気分になります。
ホルンが朗々と歌うソロを堪能し、木管楽器の華麗なアンサンブルを聴いているうちに、またしても畳み掛けるようなフィナーレ。
「さあ!もうそろそろ終わるよ!」と言わんばかりのラストスパートは、大迫力でした。
終わった瞬間に、またしても大喝采、ブラボーと拍手が止みません。
8割ほど埋まった客席から、いままでにないくらいに大きく、長い拍手が続きました。
演奏会が成功したことを証明する拍手を受ける、指揮台上の大植さんがとてもかっこよく、素敵でした。
マエストロのステージをまた見に行きたいと思う、そんな素敵な人に出会えた演奏会でした。
東フィルの定期は、毎回裏切りませんね。
音楽って素晴らしい!と再認識させられます。
この感動をもっとみなさんに伝えられるように、わたしも良い音楽を聴いたり、ボキャブラリーを増やしていきます!
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