国立音楽大学のオーケストラ定期演奏会を聴いてきました。
先日のブラスオルケスターの演奏会と合わせて、国音では恒例の夏の演奏会。
母校の演奏会にいくと、ついつい、学生の頃を懐かしく思ってしまいます。
会場についてすぐ恩師の武田忠義教授にお会いできました。
ご挨拶ができてとても嬉しかったのですが、座席がまさかの武田先生の真後ろでした。笑
周囲に有名な先生方もいらっしゃったので、懐かしいやら恐れ多いやらで楽しめました。
■管楽器の学生にとってオケ定期は貴重
音楽大学においては、管楽器(特に木管楽器)は人数が多く、わたしの在籍していたクラリネットも1学年12〜13人ほどの生徒がいました。
一方で、オーケストラで通常必要なクラリネットの人数はせいぜい2~3人です。
ですので、学生オーケストラの演奏会に出演する機会はあまり多くありません。
わたしも、出演した演奏会では吹奏楽よりもオーケストラ定期の方が印象に残っています。
現在は学校の仕組みが少し変わったようなので詳細はわかりませんが、管楽器の学生にとって特別な演奏会であることには変わりないと思います。
■国立音楽大学 第121回オーケストラ定期演奏会 プログラム
指揮:準・メルクル
ピアノ:アレッシオ・バックス
管弦楽:国立音楽大学オーケストラ
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」
リスト/ピアノ協奏曲 第1番
ベルリオーズ/幻想交響曲
■学生の音を引き出すメルクルさんの魔法
全体的な完成度が思ったよりも高く、細かい事故はありましたが、演奏会としての満足度は非常に高かったと感じました。
メルクルさんの機敏でダイナミックな指揮さばきに奏者が呼応して、どんどん本番らしいよさが溢れてくる展開。
最終曲のベルリオーズの幻想はかなり気合の入った演奏で、ラストはわたしもかなり熱くなりました。
それが聴衆にも十分に伝わっていたのか、終演後は大喝采が起こり、演奏会が大成功だったことがわかりました。
(学生オケの宿命で)身内の観客が多かったものの、1600席のオペラシティの客席も8割ほどは埋まっていて、とてもよい演奏会でした。
■学生演奏会の楽しみ方
学生の演奏会は、曲の完成度にムラがあったり、細かい事故があったりして、ヒヤヒヤしながら聴くこともあります。
もちろん、音楽大学の演奏会ともなれば、技術的にはとても高いレベルなので、初めて行くと驚かれるかもしれません。
その緊張感はプロの演奏会とはまた一味違いますし、なによりも、その先の可能性を感じることができます。
そのなかでも特に「これは」という光を放っている人もいるので、これからこんな人が世に出てくるのか、という期待膨らませながら楽しむことができます。
S席で1500円、事前購入ならよい席を取れることも多いので、足を運んでみてはいかがでしょうか。
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