木管専門の工房「ル・べカール」さんに行って来ました!楽器の調整が必要な理由とメンテナンスのポイント

最近の活動の中では、いまいちご無沙汰だったクラリネット。

今住んでいる家は楽器演奏不可なので、日常的な練習をすることがなかなか難しいのです。

それでも、少しずつでもクラリネット吹きとしての活動を続けたいと思っています。

まずは楽器の調子を整えよう!

ということで、今日は楽器修理工房へ行ってきたお話です。

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楽器の調整が大切な理由

楽器演奏は、自分自身の調子の良さだけでなく、楽器の調子や周りの環境にも影響を受けます。

これは電子楽器を含むほとんどの楽器に言えることですが、特に生音を奏でるアコースティック楽器はより顕著になります。

生きている木は温度や湿度による影響を受けて、膨張したり縮んだりします。

加えて金属や布、紙など素材の異なる細かな部品や消耗品もあります。

これらの影響によって、楽器は毎日少しずつ変化しています。

自分の調子が良い日であっても、楽器の調整がうまくいっていない場合は「今日はなんか調子が悪いな」と感じてしまうこともあるのです。

自分が悪いのか、楽器が悪いのかというのは、自分ではなかなか判断ができません。

そして言い逃れのように「リードが悪いのかも」と決めつけてしまうと、その日の練習が無駄になってしまいます。

なので、「楽器をちゃんと整備して、ある程度一定の状態を保っておく」ということが大切になってくるのです。

「うまく演奏ができないな」と思っていても、楽器の調整をしたらあっさりとできるようになったりということもあるくらいです。

技術的にシビアなことを要求するプロは、楽器整備の重要性がさらに高まります。

定期的な練習をしていれば自分の調子はそれほど急に変わることがありません。

あとは楽器の調子をよい状態に保ってあげることで、結果として安定したパフォーマンスを保つことができるというわけです。

木管楽器修理専門の工房「ル・べカール」さんに行って来ました

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同じ門下生の先輩が、数年前にできた新しい工房に調整に出すという話を聞いて、「ル・べカール」さんの見学に行って来ました。

「ル・べカール」さんは、クラリネットのトップメーカー、ビュッフェ・クランポンの修理部門で長年勤められた日谷さんが、2012年に独立して開いた木管楽器修理専門の工房。

私のクラリネットの師匠である元・NHK交響楽団首席奏者の横川晴児先生をはじめ、日本のトップ奏者の楽器を調整し続けてきた日谷さんは、日本最高レベルのリペアマンと言ってもよいでしょう。

実際にお会いしてみると、お人柄もとても良い方で、これはもう丸投げしちゃって良いレベルだと思ったので、早速予約をして、先日調整をしてもらいました。

自分では楽器の悪いところを判断することは難しいので、おまかせで最良の状態にしてもらいました。

消耗品を半分ほど交換してもらったのですが、なじむと少し状態が変わることがあるそうなので、1か月後に再調整に来てくださいとのことでした。

木管楽器のメンテナンスについて教えてもらいました!

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せっかくなので、木管楽器のメンテナンスに関する質問にいくつか答えてもらいました。

  • 日本は季節によって湿度や温度が違うので、木管楽器はシーズンごとの調整がベター。
  • 楽器を保管するときは乾燥に気をつける。長期間使用しない場合はビニールなどに入れて保湿してもよい。(ただし、カビに注意)
  • 木に含まれる水分量が一定のほうがよいので、基本的に毎日息を入れてあげたほうがよい。
  • 木管楽器のジョイント部に貯まる水は、ティッシュなどで拭き取る。スワブやクロスは油分を吸ってしまうのでよくない。
  • 急激な温度差に気をつける。管楽器は息を入れるので、内側と外側で温度差が発生すると、割れの原因になる。たとえば、寒い日に急に吹き始めるとよくないので、室温に慣らしてから。

なるほど、やはり木管楽器は生きている木でできているので、温度や湿度(水分量)をできるだけ一定に保つのがポイントということですね。

なんとなくは理解していましたが、プロから明確な答えを聞けると、なるほど納得しますね!

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楽器の調子が良くなったので、早速練習してきました

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楽器の調子が万全になったので、その足で練習をしてきました。

調整をしたおかげで、楽器がとても素直に鳴るようになって大満足。

自分がやりたい事にもすぐに反応してくれるようになって、自分が急に上手くなったように感じるほどです。笑

やっぱり楽器調整は大事ですね!

ル・べカールさん、とってもオススメです。

木管楽器の調整でお悩みの方は、ぜひ相談されてみてください。

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le Bécarre ル・ベカール

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