俊友会管弦楽団の定期演奏会を聴いてきました。
俊友会は故・堤俊作さんの指導を受けた大学・市民オーケストラ出身の方々が集まってできた、アマチュアオーケストラ。
今回の演奏会を聴きに行ったのは、大学でお世話になったクラリネットの師匠、横川晴児先生が、指揮とクラリネット独奏をされるという情報を聞いたからでした。
横川先生と私
私のクラリネットの師匠、横川晴児さんは元・NHK交響楽団の首席クラリネット奏者で、N響退団後も軽井沢国際音楽祭の音楽監督や、指揮活動などを活発にされています。
私の父も大学上京時代に横川先生に弟子入りしていたので、親子二代で門下生という関係でした。
大学受験前の高2の時に初めてレッスンをしていただいて、受験前の猛レッスンなどもあって、なんとか国立音大に入れていただきました。
にもかかわらず、大学1年の時は途中から引きこもりで学校に行けなくなってしまって、大学を辞める相談も先生にしていました。
その後大学に残ることになったものの、先生は忙しくてレッスンがどうしても不定期になってしまって、当時の私はそれに対応ができずに(曲の完成度が低くて)満足なレッスンを受けることができないこともありました。
昔はコツコツ継続して積み上げることが本当にできない人だったので・・・
先生には迷惑ばかりかけて、あまりいい弟子ではなかったな、申し訳なかったな、という思いがありました。
私は卒業後すぐに音楽業界を離れてしまって、しかも音楽を遠ざけて生きていた期間が期間があって、そんな後ろめたさからなかなか先生にお会いすることができませんでした。
最近、ようやく音楽と寄りを戻して仲良くなりつつあるので、上京もしてきたことだし、そろそろ何かのタイミングでご挨拶にお伺いしようと思っていました。
先生とはおそらく卒業して以来お会いした記憶がないので、卒業試験の最後のレッスン以来。
10年ぶりの再会ということで、色々な想いと、緊張と不安がいっぱいで会場へ向かいました。
先生の音楽に触れて
最初の曲はドビュッシー作『牧神の午後への前奏曲』を聴きつつ、久しぶりの先生の姿がとても懐かしくて、気づいたら涙が。
初めて先生の指揮を見るはずなのに、その指揮を振る後ろ姿だけでもその表情が想像できるくらいで、合図の出し方も、拍の取り方も、やはり体に染み付いている感覚があるんだなと再確認をしました。
2曲目は同じくドビュッシー作『第1狂詩曲』で、クラリネット独奏+オーケストラの曲でしたが、先生がクラリネット独奏と指揮をやる「吹き振り」で、先生の独奏が生で聴けてとても嬉しかったです。
先生が吹いて、合間でオケに指示を出している様子を見ていると、なんだかレッスン風景を見ているような感覚でした。
少しでもずれると空中分化してしまうような曲を、アマオケで、しかも吹き振りでやってしまう先生のチャレンジには脱帽でした。
先生に再会して近況報告ができました
演奏会後、意を決して先生の楽屋へ行ってきました。
懐かしくて嬉しい気持ちと緊張と複雑な想いで落ち着かない感じでしたが(笑)、しばらくお話をさせていただくことができました。
先生からはまた遊びにおいでと誘っていただいて、私からはFacebookの友だち申請させてくださいとお願いもして、改めて交流を再開させていただくことができました。
無事に近況報告ができて、約10年分の想いも和らいで、ホッとしました。
先生に「いい顔になったね」と褒めていただいたのが最高に嬉しくて、また明日からの原動力になりそうです。
コメント