ファミレスといえば、ボタン押すと「ぴんぽーん」と鳴って、店員さんが来てくれるチャイム。
あれ便利ですよね。
それをあえてなくそうとしているファミレスがあるみたいです。
今週の『カンブリア宮殿』で紹介されていたのは、老舗ファミレスチェーンのロイヤルホスト。
日本で洋食が一般的になり始めた1971年に創業したロイヤルホストは、ファミレスの中でも高級志向のお店です。
しかしファミレス業界はサイゼリヤやガストなど、安さが売りのお店もたくさんあり、デフレの影響もあってかなり売上げを落としていたようです。
そんななかで2011年に経営者が変わり、売上がどんどん回復して来ているといいます。
■おもてなしのレストラン
そのポイントは品質やコミュニケーションの向上でした。
料理の素材の見直しや店舗ごとに料理長を配置して、一手間かける美味しさを付加価値として、ほかのファミレスとの差別化を行いました。
冒頭でも紹介した、呼び出し用のチャイムやドリンクバーをなくすというのもその一環。
「ボタンを押せば来てくれる」というのは、言い換えればウェイターが客に関心を持っていなくてもいいということです。
チャイムが鳴れば反応すればいいということですからね。
さらにドリンクバーは完全に客任せで、ウェイターの存在が要らないサービスです。
それではロイヤルホスト(宮廷のおもてなし役)らしくないということで、呼び出しチャイムやドリンクバーをなくして、ウェイターが気配りをし声をかけて客とコミュニケーションをするということを徹底したそうです。
ウェイターはお客さんにいつも気を配って、何を求めているかを先読みして提供するということが求められますが、お客さんはそれに対して「感動」しますし、ウェイター側は感謝をされるのでやりがいを感じます。
そうしたおもてなしの質を向上させた結果、客単価も客数も増加して、売上が回復しました。
■本当の「おもてなし」で競争に勝つ
これは他店との差別化という意味で、とても大きな意味があると思います。
「そんなサービスはいらないから安くして欲しい」という人は、ロイヤルホストに行く必要はありませんからね。
質の高いサービスを求めている人はたくさんいるので、その人達の心を掴めばよいのです。
商品やサービスの付加価値を高めるためにも、品質やコミュニケーションなどの必要性をもっと考える必要があるということを再認識しました。
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