しばらく前に、さるお方と自分の強みについて話しているときに、こんなことを聞かれました。

「年代ごとに、何にお金と時間をかけたか教えてもらえますか?」

「10代は○○、20代前半は○○、20代後半はゲーム、30代は〜〜ですね。」
と話したところで、

「ゲームはどのくらいやったんですか?」

「FFXIというオンラインゲームで、プレイ時間500日以上でした。ログイン日数ではなくて滞在時間のトータルで」

「おおー、それは尖ってて面白いw」
そんなやり取りがありました。
いわゆるネトゲ廃人だった経験って、引きこもりで暗いイメージがあったので「隠したい黒歴史」みたいなイメージを持っていたんですよね。
でも、人と違う尖った経験という見方をすると、面白いと。
「そうか、そういう見方もあるのかー」と、目からウロコの経験でした。
物事の捉え方を変えてみると、色々な気付きがありますよね。
ネトゲ廃人500日(累積時間)の経験
僕がやっていたFFXI(ファイナルファンタジー11)は、MMORPGというジャンルのオンラインゲームです。
基本的には普通のRPGなんですが、大きく異なるのは自分以外のキャラクターは他プレイヤーが操作しているという点です。
(街にいるモブやモンスターは、AIで動くノンプレイヤーキャラクター)
プレイヤーたちはそれぞれコミュニティを作り、テキストチャットで会話し、仲間と協力してミッションやクエストを達成していくという流れです。
オンライン上で、仮想のキャラクターがやっているだけで、そこにあるのは本当にリアルなコミュニケーションでした。

僕がFFXIにハマったきっかけは、メンタル不調で仕事に行けなくなり引きこもったことでした。
社会不適合のレッテルを貼られたような気持ちになっていたところを、FFXIの世界で仲間たちのために役割をこなすことで救われたのです。
ゲーム上の複雑なミッションをこなすには、準備や情報が必要でした。
強敵を倒すには、綿密な計画と戦闘中のリアルタイムな連携が必須でした。
自分の活躍がパーティの危機を救ったことも、そして全滅させてしまったこともあります。
メンバーでアイデアを考えた戦略で強敵が倒せたときの嬉しさは、計り知れないものでした。
協力して目標を達成する喜び、失敗したときの悔しさ、仲間との別れの悲しみ。
これらの体験は、オンラインでファンタジーをやっているという違いだけで、普通の社会生活と同じことをしているわけです。

特に仲の良かった人たちとはリアルでも会うことができたりと、恵まれたFFXI生活でした。
オンラインで知り合った仲間と、初めて会うはずなのに、会ってみると全く初対面な気がしないという、あの不思議な感覚。
リアルで会話を聞いているはずなのに、頭に浮かぶのはキャラの顔。
チャットだけでも人柄や雰囲気って十分に伝わってるんだな、って改めて気付かされた体験でした。

実は、僕が最初にブログを書き始めたのは、FFXIのゲームブログでした。
FC2でやっていたブログをWordpressに移し変えたりしてきたので、実はこのブログの前身(記事は残っていませんが)でもあります。
リアルタイムで(時には戦闘をしながら)高速にテキストチャットをこなす必要があるので、ブラインドタイピングを覚えたのもこの頃でした。(笑)
必要になれば、おのずとできるようになるものです。
期間的には5年ほどの間でしたが、家にいる時間のほとんどをオンライン上で過ごし、累積ログイン時間は500日を超えていました。
ログイン日数ではなく、滞在時間の合計なのですごい時間ですよね。(24時間×500日=12,000時間)
厳密には画面の前に居なくても、寝ていてもカウントされるのですが、それだけ長い時間いたということ。
しかし、次第に状況も変わって、遊んでばかりもいられなくなり、ついに2010年に引退を決意します。
後ろ髪を引かれないように、キャラクターを復活できなくするため削除しました。
僕も引退して10年が過ぎ、すっかり疎遠になっちゃったけど、みんな元気にしているかな。

改めて振り返ってみると、普通の人には経験したことのない、特異な体験が詰まってそうな感じです。
こうした経験を改めて掘り下げたり、見方を変えることで新たな気付きや価値へと変えていける可能性があるということを知りました。
引き続きもうちょっと考えてみたいと思います。
FFXI、なんと20周年!?
最後に。
そんなFFXIですが、久しぶりに調べてみると20周年を迎えるとのことでめっちゃ驚きました。
っていうか、まだ続いてたんですね!
しかも、一時はログイン者数が激減したものの、最近では人数が増えきているみたいです。
その実績を論拠にして2022年までの運営予算を確保したとのこと。
20年も愛されるMMORPGってすごいな、と改めて感心しました。
今回あの頃の体験を思い出して、胸が熱くなっちゃいました。
ではまた!
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