ロードバイク乗りが「速くなりたい」と考えたとき、多くの人は高級なコンポだホイールだと機材を欲しがります。
しかし、自転車は自分がエンジンになるスポーツです。
車のレースほど機材の良し悪しが影響するわけではありません。
今回ご紹介する西加南子さん著『ロードバイク完全レッスン』では、ロードバイクのトレーニングに焦点を当ててパフォーマンスアップを目指す内容になっています。
この本を読めば、こんな気持ちになります。
- 大切なのはやっぱり機材よりトレーニングだ!
- 食べるものや栄養にも気をつけなければ!
- 専門家にポジション合わせしてもらいたい!
- パワーメーターとローラー台欲しい!
レースでもっと速くなりたい人や、ロングライドを楽に走りたい人まで、ロードバイクに乗る人すべてにオススメできる本です。
西加南子さんの紹介
著者の西加南子さんは、38歳だった2009年に当時最高齢の全日本チャンプになった方です。
その後も各大会で優勝、連覇を成し遂げるなど、輝かしい功績を残されています。
全日本チャンプになった当時は、会社員として働いていたそうです。
平日は働きながらトレーニングをした経験も書かれてあるなど、本書の内容には、市民サイクリストが共感する場面が多いと思います。
個人的に親近感を覚えたのは、巻末に執筆当時の機材紹介があり、僕の乗るTCRの上位機種だったこと。(現在はデローザに乗っている模様)
僕もいつかTCR ADVANCED SLに乗りたい!
西加南子さんは、WebサイトやFacebookページも運営されているので、気になる方はチェックしましょう。
『ロードバイク完全レッスン』で学べること
この本では、多くのローディが気になる「機材」についてはほとんど書いていません。
冒頭でも説明したように、「パフォーマンスを上げる」ことの本質は、機材よりもフィッティングや身体能力を向上させる方にあるということを学ぶことができます。
大抵の場合は、自転車を購入したときに、お店でポジションを合わせてもらっていると思います。(お店によっても内容に差があると思います)
しかし、ロードバイクに乗り慣れてくると、ポジションは微妙に変わってくるものです。
ロードバイクのポジション合わせは、トレーニングを始める前にやっておきたいもの。
間違ったポジションでトレーニングをしても、効果が薄れてしまうほか、負荷をかけることで最悪故障にも繋がってしまうといいます。
トレーニングを始めるなら、まずは専門家によるポジション調整から!がポイントのようです。
トレーニングはローラー台で
本書では、ローラー台でのトレーニングが推奨されています。
最終的には実走行で技術とのすり合わせが必要なものの、走行に必要な「体力」をつくるにはローラー台が最適だと言います。
実走行は天候や信号などの環境にも左右されますし、公道での負荷トレーニングは危険を伴うからです。
その点、室内のローラー台なら環境に左右されず、安定したトレーニングができます。
信号などで停止することがないので、時間当たりの効率もよくなります。
筋力は週2~3回、間隔を開けてトレーニングをすれば、「超回復」という働きで成長していきます。
一方で、心肺能力は2~3日サボると衰えてしまうという特徴があります。
筋力と心肺をバランスよく鍛えていこうと思うと、ほぼ毎日有酸素運動レベルの軽いトレーニングをしつつ、週2~3回ほど負荷をかけた練習をするといいということですね。
そう考えると、安定した練習環境=ローラー台を手に入れることが、速くなるための第一歩とも言えます。
この本を読めば、ローラー台が欲しくなると思いますよ。
さいごに
僕が印象的だった箇所を中心に紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
「体を鍛えて速くなる」ことに特化した本は、なかなかにストイックで、とても感銘を受けました。
僕はこの本を読んでからロードバイクのトレーニングがしたくてしたくてたまらなくなりました。
マラソンのようにレースに出るかはわかりませんが、速く楽に走れるようになりたい、より高い峠を越えてみたいという想いは強いです。
そんなわけで今は、ローラー台とポジション合わせの検討をしています。
あー、早く思う存分自転車でトレーニングをしてみたい!
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