こんにちは!日本にゆかりのある海外の若いアーティストが好きな音楽レポーターのYasuです。
お気に入りのヴァイオリニスト、ノエ・乾さんのリサイタルに行ってきました。ノエさんは期待どおりのパワフルな演奏を聴かせてくれて、会場中を沸かせていました。さすが日本に招聘されてくるアーティストは持っているものがありますね。
この記事はリサイタルのレポートとして、会場の興奮が伝われば幸いです。
ノエ・乾さんの紹介
ノエさんはベルギー生まれの日本とギリシャのハーフで、日本語はもちろん、5ヶ国語を操るイケメンです。
ブリュッセルの王立音楽院、パリ国立高等音楽院、ドイツカールスルーエ国立音楽大学をすべて首席で卒業。テクニックはさることながら、その演奏スタイルは見るものを惹きつけます。
僕は2年前に彼の演奏を聴いて衝撃を受けて以来、個人的に大注目している、今後日本でも活躍して欲しい逸材です。
ノエ・乾 ヴァイオリンリサイタル@東京文化会館
ベルギー・日本友好150週年記念事業として行われた今回のリサイタル。ベルギー出身のノエさんのリサイタルを選ぶとは、企画の妙ですね。
会場はクラシック音楽の殿堂、東京文化会館。僕は最近このホールに縁が多くて、年に何回か来ていますが、来るたびに好きになっている気がします。古き好きホールというか、伝統を感じさせる雰囲気も心地よさを感じるポイントだと思います。
さて、プログラムは
- ベートーヴェン『ヴァイオリン・ソナタ 第3番 変ホ長調』
- シュルホフ『ヴァイオリン・ソナタ 第2番』
- ヤナーチェク『ヴァイオリン・ソナタ 変イ短調』
- ラヴェル『ヴァイオリン・ソナタ ト長調』
- シマノフスキ『夜想曲とタランテラ』
の5曲。シュルホフ、ヤナーチェク、シマノフスキは昨年発売された彼のアルバムにも入っていたもの。ベートーヴェン以外は比較的近現代寄りの選曲で、玄人好みのラインナップでした。
観客はおそらく和敬ニューイヤーコンサートを聴いて来られた方(クラシックファンというわけではない)も多かったんだと思いますが、最初のベートーヴェンの1楽章後に思わず拍手が起こってしまうほど、観客を魅了する演奏でした。
あまり馴染みのない曲が並ぶプログラムでありながら、演奏の巧みさ、そしてダイナミックな奏法によるパフォーマンスが聴衆を引き付ける。演奏が始まった後のステージ上の彼は、凄まじいオーラを放ちながら、聴くものをノエ・乾の世界に引き込むパワーがあります。僕もその演奏に魅せられたひとりでした。
アンコールは和敬ニューイヤーコンサートでも好評だったクライスラーから、『愛の悲しみ』『愛の喜び』が演奏されました。鳴り止まない拍手と観客の笑顔が、コンサートの成功を象徴していました。
まとめ
ノエ・乾さんの魅力は、単に見た目やハーフという存在だけでなく、演奏のスタイルやパワフルさにもあります。聴衆をぐっと引きつけるそのパワーに圧倒されるのです。世界を股にかけるソリストというのは、こうも素晴らしいものかと改めて感じさせてくれる、素晴らしい演奏家です。
また来日公演もあると思いますので、ぜひ、ノエ・乾さんの演奏を体感していただきたいと思います。個人的に、超一推しヴァイオリニストです!
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