とにかく行動が大切ということはよくわかっていても、なかなか行動できないという人はたくさんいます。頭では考えていても行動できない状態になって、フリーズしてしまう。とにかく行動して突破するなどの力技を使って乗り切ることもできますが、それでは根本的な解決になっていません。時が経てば、また同じような状態になってしまうのです。
そこで「行動できない理由」にスポットを当てて考えてみましょう。この本によると、人が行動できなくなってしまう理由は「抱えすぎているから」。抱えたものを手放して”1%”に集中することで、すべてうまくいくと言います。
頭がごちゃごちゃして行動できないとお悩みの方に、このブックレビューをお届けします。
行動できなくなる理由とは
自分の人生を変えるためには、自分で行動するしかありません。しかし、その重要性をわかっていながらも、なかなか動けないという状態に陥っている人も多いはず。動けない理由は、たくさんのことを抱えすぎて脳が処理しきれなくなってしまっているからです。まずは脳の負荷を開放させてあげることが大切なのです。
例えば仕事を抱えすぎてしまうと、何か作業をしていても、別の案件のことが気になってしまいます。メールの新着が気になったり、途中で違う仕事を始めてしまったり、緊急の依頼が入ったものにとりあえず手をつけたりするなどして、いつも慌ただしい状態になってしまうのです。ひとつの仕事が終わっても、次の仕事へひっきりなしに右往左往して、まったく落ち着きがなくなってしまいます。
人はマルチタスクには対応ができません。頭の中をクリアな状態にして、一つのことに全力で集中できる環境をつくることが大切なのです。
99%のことを手放すための4つのステップ
いろいろなことで頭がいっぱいの状態からクリアな状態にするには、以下の4つのステップをたどる必要があります。
- 1.手放す
- 2.見る
- 3.選ぶ
- 4.取り組む
頭のなかがいっぱいのひとは、「選ぶ」「取り組む」を繰り返してしまいがちです。
もっとも重要なのは、頭の中のことをすべて書き出して一旦手放すというステップ。「手放す」というのは、抱えている状態から開放させてあげることを指します。「捨てる」ではないことが重要です。紙などに書きだしたあとに、頭がフラットな状態で、ゼロベースで考えることが大切なのです。
「見る」は、その瞬間で一番大切な行動を選ぶために、全体を見渡すというプロセスです。本当にその瞬間に適切な行動は、抱え込んでいない状態でなければ選べません。焦って闇雲に行動してしまうと、感情に左右されやすくなってしまいます。試験期間中に部屋の片付けを始めてしまったり、やる気の出そうな高い教材や器具を買って結局やらなかったり、例を挙げればキリないパターンです。本当に何が必要なのか、どう変えたいのか、何がやりたいのかを明確にすることが先ということなのです。
僕が思い違いをしていたこと
僕がこの本を読んで一番の気付きは、「優先順位」についての考え方でした。
僕は優先順位を決めたり、スケジュールを管理するのが苦手です。だから、できるだけ先にスケジュールを埋めていったり、ToDoリストに優先順位をつけて管理していました。けれど、忙しくなってしまうとなかなか思いどおりにいかなくなってしまうのです。
この本を読んで、思い違いをしていたとはっきり感じることがありました。それは
状況は刻一刻と変わっていて、優先順位も常に変化している
ということです。
仕事や生活をする中で、優先順位というのは常に変化しているのです。「今日はこれをやろう」と決めていても、他に重要な予定が入ったり、天気が悪かったり気分的に気が向かないこともあるのです。だから、”今この瞬間”で一番優先すべきことを常に選んでいくこと、そして選んだことに全力を集中させることがポイントなんですね。
「今、何をすべきか」
を考えながら、いつもそのときの最優先事項に全力で取り組んでいくということが、すべてを変えていく方法だと学びました。
まとめ
あとがきで著者がこんなコメントを残しています。
「毎日好物を食べるように大事なことをやり続ければ、それがよい習慣になる」
毎日必ず大事なことを続けることができたら、それは習慣になり、人生をどんどん前に進めてくれるようになります。それも、ひとつの行動を始めるところから。
この本を読めば、たくさん抱え込んで動けない状態から抜け出すヒントを得られると思います。
頭が一杯で行動できない!と思っている人は、ぜひこの本を手にとってみてください。オススメです!